アダムの卵

私は、今までアダムを「卵巣」と書いたり「卵子」と書いたりしていた。

しかし、卵子と卵巣とは違う。




セカンドインパクト関連

 第25話のミサト「他の使徒が目覚める前にアダムを胎児に戻すことにより被害を最小限に…」から、人類(というかゼーレたち)は、アダム発見の前に使徒16体の存在を認識していなければならない。

また、アダムを胎児にまで還元したのは「他の使徒が目覚める前」であるので、少なくとも2000年の時点では、使徒は卵としては存在したが孵化はしていなかった。


同台詞より、使徒の卵(精子)は、アダムの発見前にはリリスから放出(射精)されていなければならない。

もしも、セカンドインパクト以降にリリスから放出されたのであれば、ミサトの台詞に矛盾が生じる。

当然、アダムからセカンドインパクト以降に放出されたというのは、まず考えられない。

アダムからセカンドインパクト以前に放出されたというのは、考えられなくもないが、前述のように使徒はリリスから生まれると考えた方がつじつまがあう。


 第2使徒リリスは、セカンドインパクトからサキエルが現れる2015年の間には発見されていなければならない。


 使徒に瞳が無いことから、01である使徒は、01状態(目の無い状態の)の生命体の源から生まれたものでなければならない。


 使徒の卵の放出は、アダム発見前でなければならないし、使徒がリリスから生まれたものであるならば、アダム発見前からリリスには瞳が無かったことになる。



リリスと槍の関係

 リリスに槍を刺すと下半身から足が無くなり、かわりに人の足のようなものが無数に生えてくる。

これがリリスが生む使徒の卵(精子)であろうと考えられる。

リリスから槍を抜くと下半身から足が生える。

同じようなシーンが第26話にもあり、量産機が自らを貫いているロンギヌスの槍のコピーが最終的に量産機と同化するときには、槍は、無数の人の足になって量産機に取り込まれている。

ロンギヌスの槍(=愛)を刺す(与える)ことによってリリスは卵を生む。

つまり、

産卵=出卵(しゅつらん)=出藍(しゅつらん)=出藍の誉れ(青は藍より出てしかも元の藍より青し)=使徒はロンギヌスの槍(ー愛)によって生まれる

である。

 また、ミサトの台詞「人の形を捨てた悲しい存在」より、本来は使徒は人の形をした11でなければならない。

リリスに槍を刺すという行為は、リリスを11(=01+10)に戻すのみならず、そのときにロンギヌスの槍(=愛)の力によって生まれる精子もまた11であるということを意味している。

故に、槍を刺されたリリスから生まれている精子も人の形(01+10=11)をしているのである。

上のように、量産機が自らを貫いているロンギヌスの槍のコピーが最終的に量産機と同化するときには、槍は、無数の人の足になって量産機に取り込まれている。

してみれば、ロンギヌスの槍(10)とは、目を与えるための物だけではなく、人(10=ひと)の形を与える「人の形の元」とも言えるのである。

しかも、

人の形=人身(ひとみ)=瞳(ひとみ)

であり、人の形も目も同義になる。

 しかし、リリスに槍が刺されていたときに生まれようとしていたあの使徒の卵たちは、リリスに魂が不在であったため(レイに宿っていたため)に魂が宿らなかったものと思われる。

…であるならば、エヴァに登場してくる01の使徒は、リリスに刺さない状態の時に生まれた(愛の無い=目の無い=人の形を捨てた)精子であると言える。

前述のように、使徒の卵の放出は、アダム発見前でなければならないし、使徒がリリスから生まれたものであるならば、アダム発見前からリリスには瞳が無かったことになる。

だから、エヴァに登場する使徒たちの卵は、近年産み落とされた卵ではなく、かなり昔のリリスに目の無い状態のときに生まれたものであることになる。

たぶん、それは、人類が生まれる前からであろう。

人類=リリンは、18番目の使徒であるからである。



リリスが使徒の卵を生んだ時期

 リリスの魂が宿っていたレイは、ユイの肉体(10)を持ったままリリスに還っていった。

故に、リリスには、知恵の実である目が生まれた。

逆に言うと、リリスの魂がレイに宿る前には、リリスには知恵の実は無いが魂はあったことになる。

これが、魂が無い故に槍を刺されても産卵できない(無数の足のみが出ている状態)リリスと槍を刺されなくても魂は存在したために01のまま使徒の卵(01)を産んだリリスとの違いではなかろうか。

そして、上の論理のように使徒の卵は、アダム発見よりも前でなければならない。



おさらい

リリス=精巣

使徒=精子(様々な可能性、故に複数存在する)

アダム=卵巣



アダムと槍の関係

 ここで、アダムについて問題になってくることがある。

ロンギヌスの槍は、セカンドインパクトにおいて南極のターミナルドグマにいたアダムに対しても使用されている。

生命体の源であるリリスに槍を刺す(愛を与える)ことによって産卵(射精)するこであれば、同じように生命体の源であるアダムに使用したら卵子を一体だけ生むはずである。

 もしも、アダムが卵巣でもあり同時に卵子でもあるのであれば、セカンドインパクトの後、アダムは11となり依代になっていることになる。

このときのアダムは、11(=01+10)の卵子であり、使徒と融合すべき卵子となる。

使徒は、知恵の身を持ち魂の無い生命体に融合して11となった後に、この卵子と融合すればよいことになる。

それはそれでもよいのだが(本当は様々な問題があるが後述する)、11となり目の生まれているアダムの胎児は、ドイツにあるのだ。

 ゲンドウの持っているのは、これのコピーである。

※生命体の源のコピーは、(オリジナルが11であれ01であれ)10でしかない。

※だから、アダムのコピーには、いずれにしても目は存在することになる。

卵子となった11のアダムが必要であるのなら、使徒は、ドイツを狙うはずである。

しかし、使徒は第3新東京市を狙っているのだ。

つまり、アダムの胎児のオリジナルは、使徒にとってはさほど重要では無い。

あれは、卵子ではなく、卵巣であるからだ。

 また、もし、アダムが卵子となって使徒の融合するとすると、その時点でアダムは消え、アダムは一回しか使用できないことになる。

次のリセットの時に卵子を生めなくなるのだ。

しかし、アダムは現在まで残されていた。

 アダムが卵巣と卵子の両方を兼ねるとすると、このようにたくさんの矛盾が出てくるのである。

したがって、アダムは、卵巣であって、卵子は別に想定しないとこの矛盾は解消されない。

 01系の使徒の補完システムとは、こうではなかろうか。


<使徒が補完するための条件>

使徒はまず、依代(11)とならなければならない。

使徒は01であるので、使徒が依代化するためには、あと10の知恵の実が必要である。

しかし、ロンギヌスの槍(10)との融合は、彼等には死をもたらすので不可能である。

使徒が補完されるためには、魂の無い知恵の実系生命体(10)に融合しなければならない。

アルミサエルは、零号機とレイに融合しようとして果たせなかった。

アルミサエルが零号機に融合できたのは、零号機のコアには魂が無いからである。

なぜなら、零号機とはリリスの肉体のコピーであり、そこにレイ(リリスの魂)が搭乗すれば、それはリリスとなるからである。

そして、使徒はリリスに融合すべきものでは無い。

タブリスは、カヲル(ゲンドウのクローン)に融合した。

したがって、彼は、登場時には、すでに依代化していた。

よって、初号機とカヲルの闘いは、次世代の勝者をかけた依代どうしの闘いであった。

カヲルの隠喩はカエルである。

カエルが孵化(=かえる=REBIRTH=再生)するために彼は登場している。

しかし、彼の目の前にあったものはアダムではなくリリスであった。

 さて、魂の無い知恵の身系の生命体と融合して依代となった使徒(11)が、ロンギヌスの槍を卵巣であるアダムに刺して、このときに生まれてくる一体の卵子(11)と融合(=22)することによって使徒の補完は達成される。

つまり、

精子としての使徒(11)+卵子としての使徒(11)=補完(22)

これを達成した種類(可能性)の使徒が次世代の勝者となる。(滅びの時を免れて生き残れる生命体は一つしかない)

 本来は、リリスは11であり、そこから生まれる使徒たちもまた11であるので、このような複雑なシステムをとる必要はないのだが、生命体の源に知恵の身の存在しない現在においては、このような方法をとらざるを得ないのだろう。

 このシステムを使徒に起こさせないために人類の手であらかじめアダムを胎児に還元しておいた。

であるから、セカンドインパクトは、補完ではない。

仮の補完である。

セカンドインパクトは、

アダム(01)+ロンギヌスの槍(10)=依代化したアダム(11)

依代化したアダム(11)+ロンギヌスの槍(10)=21

となり、補完を意味する22ではなく21になるのだ。

つまり、22には01が足りないのである。

01の欠如とは、すなわち使徒不在を意味する。

また、21であるが故に、セカンドインパクト後の勝者も生まれなかったし、南半球しか原初の海に戻せなかった。



アダムの卵

 さて、では、セカンドインパクトの時に卵巣であるアダムから放出されたはずの卵子は、どこへいったのであろうか。

アダムから放出された卵子である使徒がいるとすれば、その条件は、


●同じアダム系の弐号機のように青い血であること。

●同じくオレンジの目であること。

●槍の使用以後に生まれているので人の形に近いこと。

●アダムの形に近いこと(当然、アダムを模しているエヴァにも似ていること)。

●卵子であるので1体のみであること。

●槍の使用後に生まれているので11であること。もしくは、11を意味する3であること。


 実は、これに該当する使徒が一体だけいる。

この使徒は、オレンジの目をキョロキョロさせ、たまにまばたきさえする。

しかも、初号機との戦闘シーンでは、両者とも目を破損し、初号機の粗体の緑の目と、この使徒のオレンジの目(補色)が対照的に描かれている。

そして、唯一、青い血を流している。

その使徒の名は、第3使徒サキエルである。

サキエルは、融合すべき精子を求めて精巣であるリリスのいる第3新東京市にやってきたのだ。

そして、以後の使徒たちは、全て精子であり、サキエルを探しにやってきた。

拘束具を付けたエヴァとサキエルの形体が似ているのもこれで納得がいく。

エヴァと融合しようとした使徒がいたことも納得できる。

 しかし、使徒も学習する。

アダムを探そうとしていたガギエルやリリスをアダムと思い(またはタブリスのようにそういうふうに教えられて)ネルフ本部を襲撃した使徒もいる。

もしくは、最初に依代となるために融合しようとした使徒もいた。



この論理によるエヴァストーリーのリバース

 さて、サキエルがアダムの唯一の卵子であり、弐号機がアダムをコピーしたものであり、いわゆる本当の意味でのエヴァであるとすると、アダム系である両者の共通点は、青い血とオレンジの目であると言えるが、もう一つ共通点がある。

サキエルは、頭部を破損された後から新しい顔が生まれてくる。

このことによって、あたかも目が4つあるような形体になる。

同じアダム系の弐号機も目が4つある。

目が4つあるように見えることがアダム系であるということなのではなかろうか。



 このようにみていくと、ストーリー全体を通して興味深い構造が浮かび上がってくる。

つまり、

●第壱話の前にあったものは、セカンドインパクトである。(アダムの覚醒と卵子の放出)

●第壱話〜第弐話では、アダムの卵子であるサキエルが殲滅される。

●第25話では、アダムのコピーである弐号機が殲滅される。

●第26話は、サードインパクトである。(リリスの覚醒と受精が描かれる)

これも、逆転した鏡の構造になっている。



負傷した目は、右か左か?

 もう一つおもしろい事実を発見した。

負傷した目の位置である。

●レイ(リリス)=右目

●アスカ(隠喩としてのエヴァ)=左目

●初号機(リリス系)=右目

●弐号機(アダム系=エヴァ)=左目

●サキエル(アダム系)=頭部左半面損傷、左眼球露呈

 こうしてみると、アダム系は、すべて左目を負傷し、リリス系はすべて右目を損傷している。



初号機とサキエルの目の色の一致

 初号機の素体の目の色は緑だが、いわばダミーである拘束具は黄色というかオレンジ色になっている。

サキエルの目の色は、この初号機の拘束具の目の色と同じ色をしている。

エヴァが精子である使徒をおびき寄せるために造られたダミー(ひっかけ=疑似餌)であり、それ故に、エヴァが、卵子であるサキエルに似せた拘束具をつけられているとしたら、このサキエルと初号機の拘束具の目の色の一致はつじつまがあうのだ。

 しかも、第壱話の戦闘シーンでは、

●初号機の右目がやられる。拘束具が外れて、拘束具と逆の緑色の目が露呈する。

●サキエルの左半面が崩壊するが、目の色は外側と同じオレンジ色。

というように、目の色についての演出部分が多いのだ。



生理とセカンドインパクトのリンク

 卵子は、月齢で月一回卵巣から排卵され精子の到着を待っている。

ここへ精子が来なかった場合(妊娠が不成立の場合)、卵子はそのまわりにある子宮内膜がはがれることによって出血する。

これが、女性の生理である。

 セカンドインパクトもこれと同じである。

南極の子宮(ドグマ)にいた卵巣(アダム)から排卵された卵子(サキエル)は、精子(使徒)が来ないために、いわば妊娠が成立しなかったために南極から放り出された。

使徒は来ないはずである。

何故なら、この排卵は、本来使徒が行うべきところを人類の手によって行ったものであるからだ。

この人によって愛(ロンギヌスの槍)を刺すという行為によって、卵巣であるアダムは、想像妊娠したのと同じようになり胎児化する。(もはや、排卵できない状態にさせられた)

そして、妊娠の不成立により、アダムの卵子であるサキエルは、大量の赤い海水(=LCL)とともに海へ投げ出された。

つまり、生理と同じである。

 そして、海へ投げ出された卵子(サキエル)は、融合すべき精子を求め、海を渡り、精巣のある箱根へとやってきた。



アスカの生理とシンジの自慰

 リリスのコピーのパイロットであるシンジの自慰シーンは、リリス(精巣)による自らの精子(使徒)を卵子到達前に殲滅することを意味する。

故に、このシーンは、最後のカヲルが死んだ直後に挿入される。

 アダムのコピー(弐号機)のパイロットであるアスカの生理シーンもまた、生理=セカンドインパクトの隠喩である。

この第弐拾弐話の生理のシーン以降(生理が直接の原因ではないが)アスカは眠る。

セカンドインパクト(=生理)以降アダムは眠る。(消える)




 

 

 

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