シンクロとエヴァの動力源














右腕の謎(シンクロとは何か)

初号機は、ゼルエルを喰うまではS2器官が無いことになっている。

しかし、アンビリカルケーブルが無くても、右腕が動くシーンがある。

第壱話で天井から落下する蛍光灯からシンジを救う初号機の右腕である。

同じように、第25話では内部電源が切れた弐号機の右腕がアスカの「殺してやる」とともに動いている。

同第25話では、シンジに対して初号機が右腕を差し伸べるが、このときはすでに初号機にはS2器官が存在している。

ただし、このとき、初号機とパイロットとのシンクロは無い。

何故、内部電源が無かったりパイロットとのシンクロが無くても右腕だけは動くのだろうか。

ここで、重要なシーンがある。

裸でのシンクロ試験である。

このとき、シンジ達は「右腕だけがはっきりした感じがする」と言っている。

そして、このとき彼等はインターフェイスヘッドセットを付けていない。

第壱話では、レイが右腕を負傷している。

これは、シンジが第3新東京市に来る22日前に行われた零号機の試験での怪我である。

そして、このときから零号機は凍結された状態になった。

第25話では、アスカが右腕を負傷した。

そして、弐号機は破壊された。

どうも、エヴァにおいては、右腕は特別な意味を持つようである。

乳児が母親の右の乳房を飲んでいるときは、右腕は左の乳房をまさぐって確認しているという。

パイロットの右腕は、A10神経と同じように、コアに眠る母親の魂とシンクロするためのものなのではなかろうか。

それで、電源が無くても、エヴァの右腕だけは、母親との意志の疎通があれば動かすことができる。

意志の疎通。つまり母と子の愛である。

また、シンジは、インターフェイスヘッドセットもプラグスーツも着けずに初号機に乗っていることがあるが、インターフェイスヘッドセットやプラグスーツというのは、実はシンクロ率を高める補助的な作用があるだけで、愛こそが、エヴァとシンクロするために必要なものなのではなかろうか。

インターフェイスヘッドセットによって「A10神経接続」と呼ばれるのは、隠喩であって、「A10(=愛を)接続」と言いたいのではないだろうか。

つまり、シンクロ率とは、=愛情の強さ、ということになる。

レイ「心を開かなければエヴァは動かないわ」

アスカの生理のときもリツコは「(エヴァとのシンクロには)体調の変化は関係無い」ようなことを言っている。

このように見ていくと、

●第壱話の初号機の動く手

●第25話の初号機の動く手

●第25話の弐号機の動く手

●裸でのシンクロ試験

●第壱話のレイの右手の負傷

●第25話のアスカの右手の負傷

●制服のまま初号機に乗るシンジ

という一連の謎が解ける。



では、アンビリカルケーブルの無い初号機は、レリエルからどうして出て来れたのか

これは、ディラックの海は現実世界ではない虚数解の世界であるので、初号機がどれだけそこにいようとも、内部電源の活動時間は関係無いのではなかろうか。(まあ、長くいるとシンジは死ぬだろうが…)

つまり、このとき、初号機の内部電源は消費されなかったと考えることもできる。



第拾九話の謎

ところが、第拾九話のゼルエル戦では、明らかに内部電源が終了しているにもかかわらず、初号機は再起動しているのだ。

では、やはり初号機には最初から生命の実であるS2器官があったのだろうか。

しかし、どうしても、最初から初号機にS2器官があったとは思えないのだ。

では、何故今まで初号機はパターン青と認識されなかったのか。

それに、確かにこのシーンで「使徒を喰ってる」「S2器官を取り込んでいる」と言われる。

そして、このシーンに対するゼーレの動揺。

もしも、最初から初号機にS2器官があるのなら、リツコもゼーレも、あんなに驚いたりはしない。

そもそも、最初から初号機にS2器官があるのなら、このシーンで使徒を喰う必要さえないのだ。

つまり、最初から初号機にS2器官があると考える方が、第拾九話においても矛盾が生じるのだ。

内部電源が終了した後の初号機の再起動のシーンが第壱話とかのシリーズ前半で、後にS2器官を取り込んだのなら、途中で設定が変更になったで済ませられるが、何せ、これは同じ拾九話の中で、しかも同じBパートである。

ストーリーは連続しているにもかかわらず、内部電源が終了した後の初号機の再起動とその後すぐに初号機のS2器官取込みという矛盾するシーンが描かれているのだ。

もし、これが逆に、使徒を喰った後に内部電源が終了し、その後再起動ならわかる。

これは、もはや、制作者サイドがわざと(あえて)このようなシーンにしたとしか思えない。

そして、これは、「初号機にはそれまでS2器官が無かったこと」と「覚醒したエヴァの動力源は電気でもS2器官でもない」ということを表現しているとしか思えないのである。

※ちなみに、第弐話での初号機の暴走のときはアンビリカルケーブルがついている。



生命の実を持つ生命体は喰う必要はない

生命の実を持つ生命体は喰う必要はない。

永久機関であるS2器官があるからだ。

初号機がゼルエルの肉を喰ったことによってS2器官を取り込んだということは、生命の実であるS2器官とは、使徒の細胞組織にあるのだろう。

そもそも、S2(スーパーソレノイド)のソレノイドとは、遺伝学用語である。

遺伝学用語でDNAの集合体のことを言う。

DNAは、細胞組織の中の染色体に存在する訳なので、(初号機がゼルエルの肉を喰ったように)S2器官も当然、使徒の細胞組織の中にあると考えられる。

生殖能力を司るDNA(=知恵の実)が、我々の細胞組織の中の染色体に存在するのと同じように、使徒の持つ生命の実(=S2器官)もまた、彼等の細胞組織の中に存在するのだ。

ところで、初号機は生命の実を持つリリス(第26話での「パターン青」)のコピーであるとはいえ、ゼルエルを喰うまでは知恵の実しか存在していない。

知恵の実は=死であり、それゆえに知恵の実を持つ生命体は喰っていかなければならない。

故に、知恵の実を持つものの特徴である捕食を活かすことによって、初号機は生命の実を手に入れた。

何という皮肉であろう。



ソレノイドとDNAそして生命の実と知恵の実

<ソレノイドとDNA>

使徒の持つS2(=SS=スーパーソレノイド)器官も、我々のDNA集合体であるソレノイドも両方とも細胞組織内にある遺伝物質である。



<生命の実>

生命の実(=S2器官)は、使徒の細胞組織内にある彼等のDNAであり、これは、不死の機能を持つ永久機関である。

また、S2器官は、反物質である。

S2器官は、使徒の動力源である。(スーパーソレノイドエンジン)



<知恵の実>

知恵の実は、我々人(ヒト)の細胞組織内にあるDNAであり、これは、愛と生殖(=死)の機能を持つ機関である。

これは、我々の現象世界の物質でできている。

知恵の実=知恵=目=eye=愛=生殖=遺伝伝達(=死)=DNA=ソレノイド

知恵の実がある生物には、隠喩として知恵の象徴である目(=eye=愛)が生まれる。

生殖=遺伝による情報伝達は、愛しあう力でなされると言ってもよい。

エヴァの機体(母親の魂)と子供のシンクロも愛を(=アイオ=A10)介して行われる。

愛の力で動いている。

つまり、DNAによってつながっている母と子の愛の伝達力がシンクロ率である。

シンクロ率は、愛を(=アイオ=A10)介して行われる。



使徒が細胞組織内にある彼等のDNAである生命の実を動力としているのなら、知恵の実を持つ生命体は(あくまでもエヴァの世界においての話だが)同じく細胞組織内にある我々のソレノイドである知恵の実を動力としていると考えられる。

知恵の実は、不死の機能はないが、愛の機能を持ち、愛の力で動く。

 逆に言うと、愛の力がないとエヴァは動かない。



セラフィム

「隠された天使の名」でのおさらいです。

セラフィム=燃える=燃焼=生命活動の維持=同化と異化

ロンギヌスの槍=知恵の実=10=愛=生殖=快楽=種の保存=DNA=死=赤

セラフィム=ロンギヌスの槍=知恵の実だとすると、

生殖、遺伝、同化、異化という現地球生命体の持つすべての特徴が網羅されることになる。

つまり、エヴァの世界においては、知恵の実も「同化と異化」、すなわち生命活動と同義になり、

知恵の実=エネルギー

が成り立つのだ。

※現実には、細胞内にあるミトコンドリアがこれを行っている。



愛の力で動くエヴァ

内部電源が切れても動くエヴァの理由は、エヴァに最初から生命の実があるのではなく、知恵の実が覚醒しているのだ。

つまり、愛の覚醒が再起動させている。

エヴァは、愛の力で動いているのだ。

電気とかアンビリカルケーブルは、覚醒していないエヴァを人形として動かすための補助的なエネルギーに過ぎない。

愛(すなわち知恵の実)が覚醒し、自立したときにアンビリカルケーブルはいらなくなる。

自立して愛に目覚めたとき、始めてへその緒がいらなくなる。

エヴァの覚醒は、愛の覚醒に他ならない。

以下に挙げたのが、その根拠となる事例である。

●第壱話の初号機の動く手

●第壱話の初号機の右目(eye)破損後の再起動

●第拾六話のレリエルからの復活

●第弐拾参話の精神汚染後のアスカは、エヴァを人形と見なし、弐号機は電源はあっても全く動かなかった。

●第弐拾参話のレイ「心を開かなければエヴァは動かないわ」

●第拾九話の内部電源終了後の再起動。その後のS2器官の取込み。(制服のまま乗り込んでいる)

●第25話の愛に目覚めたアスカ復活後の台詞「アンビリカルケーブルがなくったって…」

●第25話の初号機の動く手

●第25話の弐号機の動く手

●裸でのシンクロ試験

●制服のまま初号機に乗るシンジ

以上、すべて愛が絡んでいる。

また、他にも「愛=A10=目=知恵の実=ロンギヌスの槍」でほとんどのことがらが解けるのだ。

「愛(知恵の実)に目覚める=愛の覚醒」

「愛(知恵の実)の暴走」

「愛(eye=A10)を奪う」

「愛(eye=A10=知恵の実=ロンギヌスの槍)を与える」

「愛(eye)が生まれる」

「愛(A10=知恵の実=ロンギヌスの槍)を取り戻す」

「愛の事情=iの2乗」

「愛を(A10=アイオ)介して痛みを感じる」

エヴァのストーリーの根底には愛があり、エヴァは、愛の力で動く兵器だったのだ。


 また、前述のように、プラグスーツやインターフェイスヘッドセットもシンクロのための補助的なものでしかない。

電源、プラグスーツ、インターフェイスヘッドセットでエヴァは動くのではなく、本来エヴァは愛の力で動くのだ。

そして、シンクロ率とは、愛の強さのレベルである。

 また、考えてもみると、エデンの園から知恵の実(=愛)を盗んだのはエヴァである。

エヴァは、はじめから知恵の実に関係があったのだ。

愛(=知恵の実)の力で動くエヴァンゲリオン。

だから、エヴァと呼ばれる。

エヴァが生命の実で動くはずはなかったのだ。

そして、エヴァをそそのかしたのは悪魔である。

エヴァンゲリオンに知恵の実を与えたのも悪魔(=666=6+6+6=18番目の使徒=獣=人間)であったのだ。


 ところで、捕食は知恵の実を待つ生命体の特徴である。

前述のように、生命の実を持つ生命体は喰う必要がない。

喰うという行為自体が、すでに「初号機に最初から生命の実があるという説」とは矛盾しているのだ。

逆に、ゼルエル戦での初号機の暴走が知恵の実の暴走だとすると…

初号機の持つ知恵の実の暴走によって、その知恵の実の特徴である捕食という機能が覚醒していることになり、全く矛盾しなくなる。

初号機は、自己の持つ知恵の実を覚醒させることによって、生命の実も取り込むことに成功したのだ。

エヴァにおいて知恵の実とされているA10神経は「覚醒神経」とも言われているのだ。





初号機とシンジのシンクロ率が400%になったのが、まさに上で述べた第拾九話であった。

前述のように、400%もまた「死をかける愛の事情」と読む。

すなわち、第拾九話から第弐拾話の流れをまとめると…


エヴァからの逃避(他人の拒絶、愛からの逃避)→

やります。僕が乗ります(求愛)→

内部電源終了(自立)→

再起動(愛の暴走、愛の覚醒)→

生命の実の取込み→

シンクロ率400%(死をかける愛の事情)→

サルベージ成功(母からの出産)



死と新生=再起動

初号機の沈黙後の再起動に関するものは、第壱話と第拾九話であるが、

おもしろいのは、いずれもシンジが一度はエヴァに乗ることを拒んだ後、「やります、僕が乗ります」と言っていることだ。

つまり、これは、シンジが内面的に一つ成長していることを表し、

拒絶の後の愛の覚醒=沈黙の後の再起動=死と新生の儀式

を表していると思われる。



弐号機は、何故暴走しないのか

では、第25話の弐号機は何故再起動できなかったのだろう。

このときアスカは、母親との愛に目覚めたはずではなかったのか。

理由は、いくつか考えられる。

●まず、アスカの復活が偽りの復活であったこと。

プラグ内に聞こえる母の声「まだ、死なせないわ」「生きていなさい」に混じって、「いっしょに死んでちょうだい」の声もある。

また、キョウコは、うまくサルベージされておらず、肉体は精神崩壊したまま現実世界に残っていること。

●次に、アスカが愛に目覚めきっていないこと。

これは、しだいに瞳が小さくなっていくアスカの目で表現されている。

愛(eye=目)が小さくなると共に残虐性を増していく。

●さらに、内部電源終了と共に目(=eye=愛)を失ったこと。

ただし、第壱話での初号機も片目をやられているが、このときは初号機は再起動している。

しかし、このときはアンビリカルケーブルは健在。

●目を奪われたのが、目を与えるはずの(コピーとはいえ)ロンギヌスの槍であったこと。


まあ、いずれにしても、これだけの理由があれば、弐号機の再起動は不可能だろう。



ユイの願いとは

冬月「人は生きていこうとするところに、その意義がある。それがエヴァに残ったユイの願いだからな」

ユイ「でも、エヴァは無限に生きていられます。その中に宿るヒトの心と共に」

冬月「人の生きた証は、永遠に残るか…」

ユイの願いは、ゼーレによる補完計画によって人類が全て生命のスープに還元された後も、「人の生きた証拠」として自分がエヴァに残ることだった。

しかし、ゼーレは初号機を依代として使用しようとした。

ユイの願いを知る冬月は、初号機を依代として使用しようとするゼーレに対して上の台詞で反論した。



第拾九話で目覚めたのは誰か

ユイの願いは、上で述べたように、人の生きた証となることであった。

いつまでも生きるために…

そのためには、S2器官を取り込むことが必要だったと思われる。

初号機にS2器官を取り込むことを最も望んでいたのは、誰あろう初号機に宿るユイの願いであったのだ。

それによって、いつまでも生きていられる。

「生きていこうとするところに、その意義がある。」

「それが、エヴァに残ったユイの願いだからな。」

第拾九話での初号機の覚醒のとき、リツコは言う。

「彼女が目覚めたんだわ。」

当然、「彼女」とは「初号機に宿る魂であるユイが目覚めた」ということであろう。

リリスの魂はレイに宿っている訳だし。

そして、彼女を目覚めさせたのは、息子であるシンジであった。

息子の愛が母親を目覚めさせたのだ。




 

 

 

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